平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

あのひとの活躍 本郷編 〜東京大学出版会の底力 2007/07/13

やまぐち1 やまぐち2  辻おかべ

 東京大学出版会の矢吹さんと羽鳥さんのコンビがまたまたすばらしい本を編んだ。この二人の編集能力はずば抜けてすごい。『山口晃作品集』『山口晃が描く東京風景—本郷東大界隈』といった著書や辻惟雄さんの『日本美術の歴史』を編んだといえば分かる人には十分だろう。辻惟雄氏の美術書では空前のベストセラーを世に放った。
 そのお二人がこの度担当した吐胸(とむね)を衝く一冊『岡部昌生 わたしたちの過去に、未来はあるのか—The Dark Face of the Light』。この本自体が一冊の岡部氏のオブジェである。アートの現場という痕跡をとにかく丁寧に集めて、ライブ感を出すことに見事に成功している。
 港千尋の帯の文章も秀逸だ(最近、港氏は洞窟からおおくのヒントを得ている。2003.2.11 NHKで放送した「人類最古・洞窟壁画の謎」は最高にスリリングでした)。帯という細部にまで手を抜かないのが名編集者の証である。

YABUKIさん、HATORIさんに関しては他の日記にも ↓
http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/432.html


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